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恋愛

僕は愛を証明しようと思う|要約書評!あらすじとテクニックも解説!

更新日:

恋愛工学で有名な藤沢数希さんの「ぼくは愛を証明しようと思う」を読んだので、要約し書評します。

あらすじとテクニックについても解説していきます。

要約

勉強になった点を中心に要約します。

黄色いボックス内は私個人のコメントです。

恋愛工学

「(中略)恋愛も、勉強や仕事といっしょだ。効率よくやるべきものなんだ。最小限の努力で最大限の成果を得る。生産性が大切だってことだよ。恋愛なんて、ただの確率ゲームにすぎないんだから、正しい方法論があるんだ」

永沢さんはそう言うと、テーブルの上にあった紙ナプキンにボールペンで数字を書きはじめた。

モテ = ヒットレシオ × 試行回数

「いいか。男の恋愛なんて、この一本の方程式で表されるとおりなんだ」永沢さんはその式を見せながら続けた。「まずは女と出会う。それから連絡先を聞き出して、居酒屋でもフレンチでもなんでもいいけど飲みにさそう。もちろん、昼間にカフェで会うのだっていいし、クラブやバーで出会って、連絡先なんか聞かずにそのままってこともある。とにかくふたりきりで話す機会を作る。それから手をつないだり、キスをしたりして、家に連れ込むなり、ホテルに誘うなりする。最後にセックスするわけだ」

「それで一回の試行、ということですか?」

「そうだ。そして、その試行がうまくいく確率、つまり女が喜んで股を開く確率がヒットレシオ」

(P52)

恋愛工学でいう「モテ」とは女が喜んで股を開いてもらう回数。のことを言うようですね。

この辺の定義があいまいだと、あまりこの本を活用できなさそうなので、早めに抑えておいたほうがいいです。

ただ、後半は回数よりもAクラスの女を落とすこと(質)を重視しているような表現が多くなり、少し矛盾している気もしました。

「このヒットレシオと試行回数を最大化するために、様々な恋愛工学のテクノロジーが開発されているんだ」

「れ、れんあいこうがく?」

「進化生物学や心理学の膨大な研究成果を基に、金融工学のフレームワークを使って、ナンパ理論を科学の域までに高めたものだ」

(P54)

「恋愛」と「ナンパ理論」と言う言葉が出てくる。

通常の常識だと、前者は良いもので、後者はよくないものと思われているが、恋愛工学では、恋愛もナンパも同じものとして扱っているのかなと感じた。

また、金融工学を学んだことがあるが、金融工学的な要素がどういう部分なのかがよくわからかった。単純に多数の女を相手にすると言う意味で、ポートフォリオ理論に似ているということでしょうか。以下に金融工学的な考えが少し出てくる。

恋愛工学を知らない者は、単にギャンブルをする。知っている者は、計算されたリスクを取る。知らない者は、割に合わない投資はやめられない。知っている者は、割に合わないと判断すればストップロスをする。ビジネスでも投資でも、損切りできない人間から先に破産していく。恋愛も同じだ。恋愛工学では、勝率が高く、コストが安い戦略を、同時に実行していく。

(P243)

「しかし、統計学的なアプローチであるスタティスティカル・アービトラージ戦略の素晴らしいところは、これだけたくさんの女に同時にアプローチすれば、少なくともひとりとうまくいく確率は、かなりあるということだ」

「ヒットレシオはゼロより大きい数なのだから、そのスタスティカル・アービトラージ戦略で数を撃ち続ければ、必ずいつかはセックスできるわけですね」

「そうだ。仮に連絡先をゲットできた女とお前がうまくいく確率が20回に1回、つまり、ヒットレシオが5%だとすると、このリストの全員にアタックした場合、少なくともそのうちのひとりと最後までいける確率は何%になる?」

僕はスマートフォンに付いている関数電卓を使って計算しはじめた。この場合は、全員に失敗する確率を計算して、1からそれを引いてやればいい。一人一人で失敗する可能性は95%だ。つまりほとんど失敗する。しかし、今回僕が連絡先をゲットした女は、なんと23人にもなる。まずは、0.95を23回掛け合わせる。31%だ。1、つまり100%からこれをひいてやると、100% - 31 % = 69%になる。このリストを手に入れた僕は、誰かとセックスできる可能性はかなり高い。

(P170)

昔ならった確率論を忘れていて、この計算が自分にはしっくりきませんでした。単純に5 × 23をしてしまいそうになりますね。

また、難しく説明しているけど、単純に「数撃てば当たる」というだけな気もします。

恋愛工学は「中の上」以上の女に対してのものだ

(P137)

おそらく、中の中以下だと、後述する戦術を使わないで落とせるから、ということだと思いました。逆にいうと、中の中以下の女に、ディスりなどのテクニックを使ったら、単純に傷つけるだけで落とせない確率が上がるのかもしれませんね。

何百人の女に声をかけて、たまたま自分に興味を示してくれたBクラスの女10人とセックスするよりも、狙ったAクラスの女ひとりとセックスするほうが圧倒的に難しい。単なる絨毯爆撃ではなく、ターゲーットをピンポイントで撃ち落とすためのより高度な恋愛工学のテクノロジーを僕は習得しなければいけない時期に来ていた。

恋愛工学の熟達(マスタリー)への道は、理論の学習と実践演習のふたつが必要だ。

(P275)

単に理論を学ぶだけで恋愛スキルが改善されるわけではない。十分な量の演習をすることにより、はじめて理論が腹に落ち、それをものにすることができる

(P283)

「今回は、めんどうだから、全員にアタックしてみるか。恋愛工学のテストをするための実験台だよ」

「(中略)実験台なんてひどいじゃないですか。(中略)」

(中略)

「お前、調子に乗るなよ。お前が女を傷つけるだって?お前に女を傷つけることなんてできない。たとえ傷つけようとしたってな」

(中略)

女は、女ってだけで価値があるんだ。他の動物を見ても、一部の強いオスが、大多数のメスを独占している。多くのオスは、まったくメスの愛情を得ることなく、生きて、そして死んでいくんだ。人間も同様だ。若い女っていうだけで、これまでにたくさんの男からアプローチされているはずだ。だから、お前みたいな並の若い男と、その辺の若い女を比べると、女のほうが圧倒的に恋愛経験が多く、あざとい。いまのお前が、どれだけがんばったとしても、彼女たちを傷つけることなんてできないさ。大人と子供がケンカをするようなものものなんだ。安心して、全力で向かっていけばいい

(P171)

このあたりの、とにかく実践の数をこなす必要がある、というのと、P339の「ナンパとは、所詮は人生の敗者たちがやる行為だ。」というのと矛盾している気がしますね。

「お前、何を目的に、街にナンパしに行くんだ?」

(中略)

「目的?そんなのセックスさせてくれる女を探しに行くことに決まってるじゃないですか。恋愛工学ってそのためのテクノロジーじゃないんですか?」

「つまり、お前は自分の快楽のために、女を探しに街に飛び出すわけか」

「女なんて、モノのように扱ったほうが、非モテコミットにならずに、モテるんじゃないんですか?」

「お前、わかってないな」

「どういうことですか?」

恋愛プレイヤーは、人々をいい気分にするために街に出るんだ。俺たちは、出会った女を喜ばせるためにナンパしないといけない」

「でも、恋愛工学では、ほめすぎるのもよくないし、ときに相手の女をディスったりしなければいけない、と教えているじゃないですか。ひとりの女のことばかり思い続ける非モテコミットは、破滅への最短ルートだとも」

「それは違う」永沢さんは言った。

いつも男にいい寄られてる女に、ありきたりの方法でアプローチしても、喜んでくれない。あるいは、お前のことを、単に体目当てで寄ってくる、大勢の男のひとりだと思うだけだ。俺たちがときに女をあしらったり、ディスったりしなければいけないのは、そうやって彼女が俺たちに男として興味を示し、俺たちに惹かれたときに、それにこたえてほめてやるためだ。本当の意味で、女を喜ばせるためなんだ

「本当の意味で、喜ばせるため....」

「そうだ。いい女とセックスするなんて朝飯を食うみたいなものだと思ってる、そんなレベルの高い男に自分が見初められることによって、その女は、何日もいい気分でいられるんだ。そして、彼から連絡が来なかったらどうしよう、と心配をはじめる。俺たちは、ちょっと焦らしたあとに、そんな女に連絡してやる。また会うことを提案する。こうして女に大いなる喜びを与える。最初に、ちょっと女をからかったり、ときにいたぶったりするのは、こうやって、最後には女を喜ばして、ずっと幸せな気分でいてもらうためだ」

(中略)

恋愛工学の目標は、女のハートに火をつけることだ。そして、俺たちに抱かれたいと渇望させること

「抱かれたい、と思わせることが目標だったのか....」

「そうだ」と永沢さんがこたえる。「そこまで行けば、あとは適切なルーティーンで、彼女をセックスまで導いていくだけだ」

「僕は自分が気持ちよくなるために、女を利用しようとしていたのかもしれません....」

「そのとおりだ。同じことをやるにしても、発想の違いで、驚くほど結果に違いが出る。誰だって、他人に利用されたいなんて思ってないんだ」

「そうですね」

「ちょっとナンパができるようになって、何人かの女とセックスできると、すぐに勘違いしてしまう。女をまるで店の棚の上に並ぶ、お前の欲望を叶えるための商品みたいにおもいはじめる。ちょっとばかりの労力、テクニック、それとデートのメシ代を払って、女の心を買おうとする」

「女は、自分をよく見せようと化粧して、着飾っていても、決して売り物なんかじゃないんですね」

「そのとおりだ。そして、売り物なのは俺たちのほうだ。俺たちがショールームに並んでいる商品なんだよ。俺たちは、自分という商品を必死に売ろうとしている。女は、ショールームを眺めて、一番自分の欲望を叶えてくれそうな男を気まぐれに選ぶ。俺たちのような恋大きプレイヤーは、じつのところ、そうやってきまぐれな女に、選んでもうらうことを待つ他ないんだよ

(中略)

「そうだ。お前が選ばれる側だ。決して女を選べるわけじゃないんだ。俺たちができることは、自分という商品を好きになるチャンスを女に与えるだけだ」

(中略)

「だから、これからは女を喜ばせるためにナンパしろ」

(中略)

「だから、ときには売らないという選択をしなければいけないときだってある。俺たちは商品だからこそ、絶対に自分を安売りしない

(P259)

P170の女を実験台にするってのと、女を喜ばせるってのがどうも矛盾している気がしますね。

いい女は、つねにありきたりな方法で男に言い寄られてる。その気持ちを想像してあげる。そういう女を喜ばせるためにディスる、ということだと思いました。

そして、女からのテストをクリアするためのベストの方法は、逆にこちらから女にテストを課してやることだ。僕には言い寄ってきている女がたくさんいて、その中で僕にふさわしいとびきりのいい女を選んでいるんだ、という強いフレームを心の中にセットする。フレームとは、物事を見るための枠組みで、人は無意識にフレームを使って、出来事の意味付けをするのだ。こうしたスクリーニングフレームを持つことにより、相手の女も僕と同じように出来事を解釈するようになり、この男は非常に高い価値を持っているという錯覚に陥る。そんな男に気に入られようと必死に行動をはじめるのだ。恋愛工学というのは、女に選ばれるためのテクノロジーではなく、むしろ、自分のことを、女が勝ち取らなければいけない価値の高い男だと思い込ませることにこそ、その真価がある。

(P313)

そこまで強いフレームを持ったら、選べなくならないか、または、試行回数が少なくならないか。というのを疑問に感じました。

また、P259の「そうやってきまぐれな女に、選んでもうらうことを待つ他ないんだよ」というのと矛盾しているように思いました。

恋愛工学を知れば知るほど、そして、実際にたくさんの女の行動を目の当たりにすればするほど、世間に広まっている恋愛に関する常識は、すべて根本的に間違っていることを確信した。恋愛ドラマやJ-POPの歌詞、それに女の恋愛コラムニストがご親切にも、こうしたら女の子にモテますよ、と僕たちに教えてくれることの反対をするのが大体において正しかった。

(P240)

女のアドバイスがどうも当てにならないのは以前から疑問だった。女のアドバイスは、どうもCフェーズ(後述する)であればある程度は役にたつが、Aフェーズでは全くもって役に立たない、気がする。女自身どのように男に魅了されるのかよくわかっていないからかな、と思う。で、男のイライラする行動だけ覚えているので、それの逆を教えてくれるだけだ。Aフェーズにおいて、魅了できない男にイライラする女もいないので、Aフェーズで正しく魅了する方法を教えられる女がいない、ということなのかな、と思った。

いまでは金融や広告など様々な分野が数理モデルに従って動いている。かつては文系人間たちのガッツで回っていたこうした業界は、いまや複雑なアルゴリズムを操るオタクたちが牛耳っている。だったら、恋愛だって同じことになりはしないだろうか?答えはイエスだ。恋愛の世界でも、恐るべきテクノロジーが密かに開発されていたのだ。

僕は、世界最大の半導体メーカー・インテルの元CEO、アンドリュー・グローブの言葉を思い出した。

”Technology will always win"(最後にはいつだってテクノロジーが勝利する)

(P318)

男女のロールリバーサル、タイムコンストレイントメソッド......、女にモテすぎていて忙しい男の振る舞いを模造(イミテート)するこれらの恋愛工学のテクノロジーは、もはやテクノロジーでも何でもなかった。僕は、本当にその辺の女が下心を持ちながら身体を触ってくることを不愉快に感じていたし、本当にすぐに立ち去りたかったのだ。そして、皮肉なことに、それは完璧な恋愛工学のテクノロジーとして機能するのだった。

(P338)

モテすぎて忙しい男の振る舞いをイミテートというのはとてもわかりやすい、恋愛工学の説明だと思いました。そして本当にモテすぎてしまったら、イミテートするまでもなくそのような振る舞いになってしまう、というのは興味深いですね。

「僕自身は、本質的には昔と何も変わっていない。いや、昔の非モテ時代の僕のほうが、むしろ彼女たちにとっては都合がよかったはずです。決して裏切らず、誠実にひとりの女に尽くすことしか知らないわけですから。じつは、僕は恋愛工学を学びはじめたころ、ずいぶんと悩んでいたんだすよ。なぜ、昔の僕を、彼女たちは愛してくれなかったのだろう、と。そして、恋愛をゲームのように考えるようになった僕を、彼女たちはなぜ愛するのだろう、と

「それは、恋愛工学を学ぶ者が通らなければいけない道だ。お前は、昔ながらの愛を捨て、恋愛プレイヤーになることを選んだんだ。恋愛工学は、ある意味で、愛を再定義したんだ」

(P389)

非モテコミット

非モテコミットというのは、お前みたいな欲求不満の男が、ちょっとやさしくしてくれた女を簡単に好きになり、もうこの女しかいないと思いつめて、その女のことばかり考え、その女に好かれようと必死にアプローチすることだ。

(P51)

女はこういう男をキモいと思うか、うまく利用して搾取しようとするかのどっちかしかないんだよ。

(P51)

「じゃぁ、あなたを愛している、僕にはあなたしかいないんだ、みたいな一途な想いや行動は、全て裏目に出るってことですか?」

永沢さんが僕の顔を見て笑った。

「お前、なかなか飲み込みが早いな。そのとおり。それが非モテコミットと呼ばれる現象だよ。他にセックスさせてくれる女がいないから、たまたまちょっとでもやさしくしてくれて、うまくいきそうな女にすぐに夢中になってしまう。もうその女しかいない、と思い込む。女は男のそんな一途な想いを、心底嫌うんだよ。」

(p169)

「駅まで送っていくよ。試験の勉強しないといけないでしょ?」

いつもは玄関で別れるのに、駅まで送っていくというやさしさを見せてあげた。女は非モテ男の一生愛するだとか、生活の面倒をみるといった重たいやさしさは嫌悪するが、こういうやさしさを高く評価する。

(P290)

ディスる

ディスるというのは、ディスリスペクト、つまり蔑むという意味だが、恋愛工学では、ギリギリ笑える範囲で相手を馬鹿にしたり、からかったり、失礼なことを言って、恋愛対象として相手に興味がないように振る舞うことだ。

(P74)

ディスる例はこんな感じ。

「だったら儲かる株とかわかるんですよね?私たちに教えてくださいよ!」と恵子が少し積極的に話はじめた。

「そんな簡単にわかったら苦労しないよ。それにわかってもお前らには絶対に教えない。」

(P65)

「それから、えっと」と永沢さんが美人のほうを見てから言った。「ごめん、名前わすれちゃった」

「あっ、愛子です。」と美人は自分で自己紹介をした。

(P69)

ディスるのとほめるのを一緒にやるパターン。

肌がきれいな女に「それCG?」と言ったり、妙にメイクがバッチリ決まってる女に「それフォトショ修正?」と聞いて笑いを取るルーティンを使ったまでだよ。

(P75)

バーで話かけるシチュエーション。

「何飲んでるの?」

「カシスオレンジです」

(中略)

「そんなかわいいカクテル飲んでるけど、本当は週3回は六本木に遊びに来て、男を漁ってんだろ?」

(P120)

連絡先を交換しようとするシチュエーションで。

「悪いな。ところで、せっかくだから連絡先交換しよう」

「これって、ひょっとしてナンパだったの?」青いシャツの子が言った。

「君は、映画見たいに、俺と偶然に再開することを期待しているのか?」長沢さんが切り返した。

(P96)

家に誘うシチェーションで。

「え〜、でもそんな。今日、会ったばっかりだし、家になんか行けないよ」

「何想像してんの?僕もそんな会ったばかりの女の人とセックスなんてしないよ。ちょっと、お互いにもっと知り合いたいな、と思っただけ」

人間の脳は、否定形の文章を本質的に理解できない。たとえば、いまから黄色を想像しないでください、といっても脳の中に黄色のイメージが強く浮き上がる。セックスしない、というのは女に強くセックスの快楽をイメージさせると同時に、偽りの安心感まで与える、心理学的に計算されたテクニックだ。

(P238)

相手が若いとさらに効果的。

ビールを飲みながら、「本当に由依って子供だよな」「社会のこと舐めてない?」などと、いつもより強めにディスった。永沢さんが昔、若い女のほうがディスりは効果的だと言っていたのを思い出したからだ。そして、それは本当だった。

(P272)

「すごく人気者みたいだね」

どうして君なんかがそんなに人気があるのかわからない、君に興味があるわけじゃないけど、僕は君の人気の秘密に興味があるんだ、というニュアンスを込めた。こうして、彼女の自動迎撃システムのレーダーに捕らえられないように、僕は低空飛行で彼女の領空に侵入する。

(中略)

「僕はCEOなんかじゃないよ。ところで、君は何してるの?」

「えっ、私?私はモデルよ」

僕は彼女の顔を見つめながら、ちょっと驚いたような表情を見せた。おいおい、君がモデル? 嘘だろ、みたいな顔だ。それから彼女の手に視線を移した。

「ああ、手のモデル。そいういうのパーツモデルって言うんだっけ?確かに、きれいな手だね」

「はぁ?私は手のモデルなんかじゃないよ」

僕はもう一度、彼女の顔を覗きこんだ。

「えっ、じゃあ、何のモデル?」

「ファッションモデルよ」

英里香は、私のことを知らないの?とでも言いたげだ。ちょっと不機嫌というか、動揺している様子が見てとれた。

「ああ、そうなんだ」

僕はちょっと大げさに驚いて見せた。えっ、その顔で?と言わんばかりに。

僕のディスりは、相当に効いたようだ。相対価値チャートを見ると、僕の価値が彼女よりかなり上に来ていた。

(P322)

なぜ相手に興味があるのにディスらなければならないのか?と最初はなかなか馴染めない考え方でした。でも、相手に性的な興味がないことを伝えないと相手に近づけなくて、近づけないと自分の魅力をアピールできないから、ディスりが有効だと思うようになりました。

とはいえ、実際にやるのはとても難しいです。タイプの子がいると、ついほめそやしてディスることを忘れてしまいます。

なので、「美人をみたらまずディスる」くらいに体に刷り込ませておく必要があるかな、と思います。

僕はモデルや女優と話すときは、ルックスをディスり、頭のよさだとかパーソナリティをほめる。高学歴のキャリアウーマンと話しているときは、頭をディスって、女らしい仕草や服、ときにルックスをほめる。恋愛工学を習得したプレイヤーは、常にその他大勢の男たちがやることの逆をやるのだ。

(P327)

タイムコンストレイントメソッド

時間制限法。

「女に話しかけるときに、嘘でもいいから、『これからちょっと用事があって20分しかないんだけど』と言ったり、『5時から仕事があって、もう行かないといけないんだけど』と言ったりして、こっちが立ち去る時間をなるべく早く知らせるんだ。つまり、これからはじまる会話にこちらから時間制限をつける」

「そんなことをすると、何かいいことがあるんですか?」

女は知らない男に話しかけられると、ここで相手にしたら、ずっとしつこくつきまとわれるんじゃないかって心配するんだよ。その不安を、こっちから取り除いてやることによって、ナンパの成功確率が上がるんだ。

「なるほど!」

「さらに、こうやって忙しい男を演出すると、お前は重要な人物だったり、人気者なんだと、相手の女に錯覚させる効果もある

(P83)

家に誘う時の例。

「僕は、明日の朝から仕事だから、今日は早く寝ないといけないんだ」

「へえ、大変だね」

「僕の家、この近くなんだけどちょっと寄って行かない?」

(中略)

「でも、すぐに帰ってもらわないといけないけどね。明日、早いから。それでもよかったら、ちょっと家に寄ってほしいな。僕のことをもっと知ってほしいんだ」

(P237)

明示的な時間ではない例。

「(中略)そこのカウンターでふたりで飲まない?」

「え〜、どうしようかな」

「一杯だけ」

「じゃぁ、一杯だけ。」

(P235)

男性でも女性の気持ちを想像する方法があると思いました。例えば、営業マンなどに、話しかけられたシチュエーションで、「5分だけお話きいてもらえますか?」と言われたほうが、応じる可能性が高いですよね。

脈ありサイン

女は、自分が気になっている男に対して、様々な方法で脈ありサインを送る。そのサインを正確に読み取って、適切に対応していくことが大切なんだ。

(P72)

最初の脈ありサインが、俺が株式投資をしてると言ったときに、恵子が、儲かる株を教えてって言っただろ?女が自分から会話をはずませようとしている、それ自体がまずは脈ありサインのひとつだ。さらに、彼女の声のトーンが明るくなった。目がキランと輝いた。3つもサインが出ていた。

(P74)

自分から酔ったと言うのは、強力な脈ありサインだ。

(P234)

彼女が僕のデスクまで来て言った。

「チェック終わりました」

僕のとなりから離れようとしない。瞬間的に、それがパッシブ脈ありサインであることを理解する。

パッシブ脈ありサインとは、友だちがどこかに行こうとしても女はその場にとどまる、あいさつに来てその場で何もせずにいる、何かのはずみでふたりの身体の距離がすごく近くなっても離れない、手を触っても動かさない、というような何かをしないことによって発せられる受動的な脈ありサインのことだ。

刑事コロンボは、誰が何をしたかより、誰があるときに何をしなかったか、に注目してときに犯人を暴きだす。恋愛も、女が何をしたのか、だけではなく何をしなかったのか、に注目しないといけない。

(P341)

目を見る

「お前は、女と話ているとに相手の目を見ていない。目をみろ。目を合わせろ。女の目をみるのは、これから毎日練習するんだ」

確かに、僕は自分でも気が付いていた。女と目があうと、何だか僕のこれまでのモテなかった人生をみすかされるみたいで、怖くなって、すぐに目を逸らしてしまうのだ。

「通勤電車で出会う女、コンビニやカフェの店員、カフェに来ている女、道ですれ違った女、とにかくお前がすこしでも惹かれる女がいたら、そいつの目を見つめ続けろ。目が合っても逸らすな。それを今日から毎日練習するんだ。」

「わかりました。」僕は深くうなずいた。

「目を合わせるというのは、最も基本的な非言語コミュニケーションだ。女から目をチラチラ合わせて来たら、それはナンパしてくださいってサインなんだよ。こっちが見つめていて、何度か目が合うってのもいい脈ありサインだ。ナンパって、話しかけてからが勝負のようで、実際は話かける前からすでにはじまっている。今日みたいなコンパの席でも、しっかりと目をみて話せる男に、女は自信を感じて、好感を持つんだ」

(P90)

オープナー

オープナーというのは、見ず知らずの女に、はじめてはなしかけるときに使うルーティーンのことだ。会話をオープンさせるからオープナー

(P91)

「俺はナンパで人を騙したくない。親切に自分の時間を使って道を教えてくれた人に対して失礼だろ。それが嘘だったとしたら。そして、あとでタイプだ何だといって話かけた段階で、それが嘘だったということは相手にも必ずわかる。そんな出会い方はよくないんだよ」

(中略)

道聞きオープナーを使うときの約束事をひとつ覚えておいてくれ。これは本当に道を聞きたいときだけ使う。

(中略)

嘘をついていないからこそ、自然に声をかけることができて、かえってナンパがうまくいくんだ。だから、本当に道がわからないときは、いつだってこのオープナーを使うんだ

(P99)

ということは、知らない土地にたくさん行ったほうが、出会うチャンス増えそうですね。

また、人懐っこく人にものをたずねるという性格も大事なような気がしました。

「俺たちはナンパというゲームをとおして、ひとりの女を他の競争相手と競い合っている。ライバルは他のナンパ師かもしれないし、会社の同僚や、学校の同級生の男かもしれない。彼氏や夫という場合もある。ナンパっていうのは、そいつらより俺たちといる方が楽しいと短時間のうちに女に証明するゲームなんだよ。しかし、俺たちは、そうやって他のライバルと競い合う前に、すでに別のメタゲームをプレイしているんだ」

(中略)

「お前、ポケモンカードのゲーム大会を知ってるか?」

(中略)

大会のトレンドで、どういうタイプのポケモンが多く参加するのかを読めれば、戦いを有利に進める自分のチームを用意できるんだ。

(中略)

ナンパでは話しかけた女の子をどうこうするという以前に、すでにどういう場所でどういうふうにナンパをするのか、そこでいかに自分たちを有利な状況にするのか、というゲームがはじまっているんですね」

(中略)

「あの銀座の300円バーにいた男たちは、すでにこのメタゲームで負けてたってわけだよ」

「そんな明らかなメタゲームに、なぜ彼らは敗北するんですか?」

「それは、彼らが心の弱い人間だからだよ。ここはナンパしていいナンパスポットですよ、と権威ある誰かに言われて、実際にほかのみんながナンパしているのを確認して、それではじめてナンパができるんだ。だが、そんな場所はすでにレッドオーシャンもいいところで、ナンパできても、セックスなんてできやしないんだ。本当の恋愛プレイヤーは、みんながナンパしないような場所でナンパするんだ

(P107)

「そうだ。お前は何も失っていない。ナンパはフリーランチなんだよ」

(P182)

「写真オープナーというのは、ふたつの理由でパワフルなんだ」

「ふたつの理由?」

「ひとつ目はとても自然な流れの中で話しかけられること。女はナンパで出会うことがいいことだと思っていない。映画のような自然な出会いを求めているんだ。写真オープナーは、たまたま近くを通りかかった男が、親切心からごく自然に話しかけているように見えるんだ。そして、もうひとつの理由は、返報性の原理だ」

(P113)

あらゆるシチュエーションで使えるオープナーを教えてやるよ

(中略)

こんばんはオープナー

(中略)

ナンパでは、そのテンションが一番重要なんだよ。テンションが上がっていれば、はっきり言ってしまえば、オープナーは何でもいい。『こんばんは』のひと言で女の足を止めて、会話をはじめられるはずだ。

(P114)

写真オープナーのような自然な出会いがいいって言ってたのに、「こんはんは」オープナーは自然じゃない気がしますね。

使えそうなルーティーン。

「ぶっちゃけた話、俺たちナンパなんですけど」永沢さんも加わった。「ふたりともかわいいね」

「いいです、いいです、そういうの。私たちもう行きますから」

パーカーの子はそう言って、僕たちから離れていこうとする。

「俺たち、ちょっとミーティングがキャンセルになって時間ができちゃって...。ふだんナンパとか絶対にしないんだけど、ふたりともきれいだったから。せっかくだからお茶でもしない?」

「いいです、いいです。ごめんなさい」

「どこから来たの?」

永沢さんを無視して女の子たちは歩き続ける。

「この近くに、すげーオシャレなカフェがあるんだけどさ。ちょっとだけ寄ってかない?俺たち金持ちだから、場合によっては、そのカフェ代全部おごりでいいから。俺たちのおごり」

「どこのカフェ?」

パーカーの女の子が口を開いた。

永沢さんがドヤ顔をみせ、一言発した。

「スターバックス」

(P116)

どれだけ経験を積もうと、知らない女の子に声をかけたり、知り合ったばかりの女の子との関係を次に進めるアクションを起こすときはいつも怖かった。何度やっても、何度成功しても、こうした恐れそのものは消えない。怖い気持ちをなんとかごまかしながら、やるべきことをやる方法を学ぶだけだ。

(P362)

ルーティーン

ルーティーンというのは、女に話かけたり、会話をはずませたりするときに、繰り返し使う台本のことだ。繰り返し使うということで、毎回使うデートコース全体のことをルーティーンと呼ぶこともあるが、基本的にはナンパの台本のことだな

(P75)

「これは簡単なゲームだ」と永沢さんが言う。「俺は5回質問する。5回とも嘘を答えれば、君の勝ち。1回でも本当の答えを言ったら君の負けだ。負けたほうがテキーラを一気飲みする。いいね?」

「5回とも嘘を言えばいいんでしょ?」

「そうだ」

「簡単じゃない」

「簡単だよ。じゃあ、君の名前は?」

「ローラ!」

「よし、それは嘘っぽいね」と永沢さんは感心した、「じゃあ、君の職業は?」

「警察官!」

「けっこう、やるね。ひょっとして、このゲームやったことある?」

「う〜ん」とローラはよく考えている。

「わかったわ。ここで『ない』って言わせて、引っかけようとしてるんでしょ?はい、このゲームやったことあるは。本当はないけどね。その手にはひっかかりませんよ」

「まいったな」永沢さんは手のひらを上に向けて肩をすくめた。「大体の子は、ここで引っかかるんだけど。警察官のローラは頭がいいな。これは俺の負けになりそうだ」

「テキーラ一気飲みしてもらうわよ」

「わかった、わかったよ。そういえば、次難問目だっけ?」

「4問目よ」とローラははっきりと言う。「あと2つで、あなたの負けよ」

「はい。君の負け」と永沢さんが笑いながら言った。「テキーラ一気飲みよろしく」

「えっ、なんで?」

「難問目かって、本当のこと言っただろ」

「えっ、あっ、そうか。くやしー!」

「あっ、テキーラショット4杯ください」永沢さんはバーテンに言った。

この人の引き出しにはいったいどれだけのルーティーンが詰まっているのだろう。僕としゃべっていたセクシーなTシャツの女の子も、永沢さんの鮮やかな5つの質問ルーティーンを見て、いっしょに笑っている。

(中略)

「えっ、僕たちもいっしょに飲むんですか?負けたのはローラですよ」

「そんなことはどうだっていいじゃないか。君も飲むよね。名前は?」

永沢さんは僕のとなりのTシャツの女の子に話かけた。

「本当の名前を言っていいの?」

「もちろん」と永沢さん。「俺はいつでも真実を知りたい」

(P122)

「俺、君が何考えてるか当てるマジックができるんだけど」

永沢さんが、真央に話しかけた。

「え〜、本当?」

「パッ、と数字を一つ思い浮かべて」と永沢さんが言った。「俺の目を見て」

「本当にわかるの?」

「わかった」

「なに?」

「7だろ?」

「えー、すごい!なんでわかったの?」

「だから言っただろ。俺は君の心が読めるって」

(P144)

数字当てマジックは、外れた場合はどうするんだろう、と思いました。

ちょと違うパターンで始まる数字当てマジック。

「いま、君のことが少しわかった。しゃべる前に、瞳が下を向いてから左に逸れた」

「それで?」金髪はうざそうに言った。

「聞いてやってもいいよ」

「君は、運動感覚的な人ってことだ」

「ん?」

「つまり、感情で生きるタイプだ」

「そうだよ」金髪の表情が少し明るくなった。

「もっと、別のこともわかった。多分、君をきがついてないこと。でも、その前にそれが合っているのかどうか確かめたい。5秒で終わる簡単なテストだ」

「5秒ならいいよ」

「何か数字をひとつパッと思い浮かべてくれ」

(P128)

「ところでさ、真奈美と僕の友達と3人で、この前話しててぜんぜん答えが出なかったことがあってね」

「えっ、何?」

「恋と愛の違いって何だと思う?」

パーティーなんかで見ず知らずの女と会話をはずませるためのルーティーンのひとつの恋と愛の違いを僕は使うことにした。酒が入った席でも、いきなり唐突にこんな恋愛話をもちかけるのは野暮ってものだ。だから、この前ちょっと友達と話していた、という前置きをつけることを忘れちゃいけない。

「ハハハ。あなたたちって、面白いことかんがえてるのね」

「うん。僕が思うに、恋というのはひとりでできるけど、愛はひとりではできないってことじゃないかな。ほら『恋をする』とは言っても『愛をする』とは言わないでしょ」

(P326)

彼女は、アイスソイラテのトールを注文した。そして、辺りを見渡して席を探してから、たまたま空いていた僕のとなりに座った。

僕は、自分のノートPCを見るふりをしながら、彼女の行動を観察する。彼女は本を取り出して勉強をはじめた。本のタイトルは「看護師国家試験問題集」。彼女は看護師を目指している学生に違いない。僕は観察から十分すぎる情報を得ることができた。まずは、以前にも成功させた、汎用的な静的オープナーを使うことにする。僕は難しい法律資料に集中しているふりをして、ちょっと間を置いてから話しかける

「すいません」

「はい」

Aクラスの彼女がちょっと驚いてこちらを向く。

「トイレに行きたいんですけど、すぐにもどってくるんで、僕のパソコンちょっと見ててくれませんか?」

カフェでノートパソコンを持っているときにとなりの女に話しかける、定番のオープナーだ。そして、いま僕は本当にトイレに行きたかった。

「いいですよ」

僕は席を立ち、トイレに向かった。そして、今回は、すぐには何もせずに、彼女が席を立ちカフェを出たところで追いかけていき、直接方で話しかけるという古典的なルーティーンを使うことに決めた。ナンパという僕の都合で、彼女の勉強を邪魔したくはなかったからだ。

席に戻って来て、僕は爽やかに言った。

「ありがとうございます」

彼女がすこし笑う。僕はまた仕事に戻る。最初のオープナーが効いているため、お互いにしっかりと意識している。

しばらくすると、彼女が問題集とノートをカバンにしまい、席を立った。戦略的地蔵になっていた僕は、何食わぬ顔して、このときを待っていたのだ。

彼女がカフェの出口に差し掛かるところを見計らい、僕もトイレを片付けて、追いかける。

「待って!」

「え!?」

「ここで話しかけないと、もう二度と会えないと思って.....」

彼女は、すこし驚いて様子でこちらを見ている。

「あそこのカフェでよく勉強してるんですか?」

「はい。学校のちょうど帰り道なんで」

「帰り道なんだ」

「そうです」

「看護師の学校?」

「そうですよ。どうしてわかったんですか?」

「看護師資格の本を勉強してたから」

「見てたんですね」

「ちょっとね」

「弁護士の仕事ですか?」

「裁判の資料をずっと見てたから」

「弁護士じゃないけど、法律関係の仕事だよ。僕も、オフィスが近くだから、たまにあそこで仕事をしたりするんだ」

「へえ、そんなんですね」

「うん、そうだよ」

僕は、彼女の目をみつめた。

「何ですか?」

彼女は沈黙に耐えきれずに口を開いた。

「また、お茶でもいっしょにしませんか?」と僕は言った。「僕たち、友達になって、たまにお茶したり、いっしょに勉強したりできたらいいなって、思ったんです」

「いいですよ」

(P270)

僕はカバンの中からメモ用紙を取り出す。端っこに僕の携帯電話の番号を書いて、それを破いて彼女に差し出した。

「これ、僕の連絡先。こっちに玲子さんの連絡先も書いてくれないの?」

玲子は僕が急に連絡先を交換しようとしたことに、戸惑いを見せた。

「あっ、連絡先は、名刺に書いてありますから、何かありましたら....」

これぐらいの抵抗は予想どおりだ。僕はすぐに切り返す。

「僕が、玲子さんのことをもっと知りたいと思うのは、間違ってる?」

僕が聞きたいのは、オフィスの電話ではなく、彼女の個人的な携帯の番号だ。僕の質問は、これは仕事上の会話ではなく、男と女が関係を進めるためにもっとお互いを知り合おうとするためのものだ、と玲子に気づかせた。君のことを知りたいと直接言うかわりに、俯瞰した視点から疑問をなげかけることで、彼女のお断りルーティーンが作動するのを避ける。また、こうして対等な関係を前提とすることにより、いつも寄ってくる哀れな男たちを品定めし、追い払っている立場の彼女が、今度は自分が評価される側にも立たされることになる。

「あっ、すいません。急に連絡先を聞かれたから、びっくりしちゃって.....。はい、これが私の携帯です」

「ありがとう」僕はそう言って、彼女の電話番号が書かれた紙をポケットに入れた。

そして、僕は電話番号を聞き出せたときのお決まりのルーティーンにつなげる。

「明日の夜電話します。都合はいい?」

(中略)

さらに、これまでのちょっとしたやりとりで、彼女とのAフェーズをクリアすることができたのだ。

(P287)

なんでこれでAフェーズをクリアできたのかがよくわからないですね。

まだ、恋愛工学を覚えたてで、北品川にすんでいたとき、ここで何人の女にC→Sフェーズシフトルーティーンを仕掛けたんだろう。当時はこんな専門用語はまだ習っていなかったが、ACSモデルを知ったあとに思い出すと、あれはフェーズシフトルーティーンだったということがよくわかった。

(中略)

「ちょっと、座ってお話ししない?」

「そうだね。夜風が気持ちいいし」

他愛もないことを話していると、僕と玲子の間に、ちょっとした沈黙が訪れた。

僕は彼女の目を見つめ、これまでに何度も使った、はじめてのキスルーティーンを起動させる。

「キスしたいの?」

僕は彼女の目をみつめて言った。

ここで相手が

(1)イエスと言えばそのままキスすればいい。しかし、この選択肢が選ばれることはあまりない。

(2)ノーだったら、何か考えているみたいだったから、などとごまかして、また、次のキスのチャンスを伺う。

「わかんない」玲子は言った。そして、

(3)えー、わんかいんない、どうしよう、などの曖昧な答えが返ってきた場合はこうする。

「じゃあ、確かめてみよう」

僕は玲子にキスをした。そして、キスをしながら長く抱きしめた。

(P300)

彼女はディナーのあと、僕の家にサボテンをみるためにやって来た。犬、猫、熱帯魚など、ペットを使って女を家に呼び込むのは基本的なルーティーンだが、僕は手間のかかるペットを飼う余裕がなかった。だから、僕のペットはサボテンだ。

(P272)

「いい匂いだね。シャンプーの香り?」

僕は由依の髪を触りながら言った。

「う、うん」

僕は一瞬の隙を突いて、彼女の唇を奪った。フレグランスルーティーンがきれいにきまった瞬間だ。

(P272)

「連れていくのはいいけど、僕はそんなに簡単に寝るような安い男じゃないから、勘違いしないで」

ふつうの男女のセリフを入れ替えて冗談っぽく言う、ロールリバーサルのルーティーンだ。セックスなんかしない、と相手に偽りの安心感を与え、同時に性的な妄想も歓喜させる。さらに、こうしてディスることによる効果も期待できる。

「そんなこと期待してないから」

「わかった。僕に手をださないって約束するなら、連れてってあげるよ」

(P330)

「ひょっとして、以前どこかでお会いしたことありますか?」

まるでルーティーンみたいなセリフだが、本当にそう思ったのだ。

(P352)

「ここでちゃんと言わないと、ずっと後悔すると思って....。さっき、君と話していて、とても楽しかった。つまり、その、僕たちって、気が合うかもしれない、と思ったんだ」

(P362)

「ところで、どんなことをしているとき、直子は一番くつろげる?リラックスできるというか、落ちつくとき」

(中略)

「ああ、それすごくわかるよ」

(P371)

「今度アイスクリームおごってよ。ここは僕がおごるから」

(P372)

デート

「それでいい。デートコースは毎回同じでいいんだ。そうやって繰り返し練習すれば、コースをどんどんうまく使えるようになって、自分なりのルーティーンができあがる。受験勉強といっしょだよ。何度も演習をして、ようやく身につくものだろ。」

(P209)

思いつめながらデートを申し込み、金曜日の夜に高級レストランを予約しておくなんていうのは、最もセックスから遠ざかる方法だ。これは二つの重大な情報を相手の女に知らせることになる。ひとつ目は週末にデートを楽しむ女が誰もいないということ。そして、高級レストランなどで、金を使って女を釣らないとセックスできない、二級品の男だということ。女は、自分のことを一途に愛してくれる非モテ男が大嫌いだ。他の女たちが喜んで身を委ねている、クオリティが証明されている男を勝ち取りたいと思っている。

いい女は特に、だ。

最初のデートは、決してデートとは思えないシチュエーションで、軽く誘ったほうがいい。誇張でもなんでもなく、ミシュランの星付きレストランより、近くのカフェで350円のラテを気楽におごるほうがセックスできるのだ。

ちょっと用があって君の会社の近くに行くんだけど、お茶でもしない?」だとか、「接待の予定がキャンセルになっちゃって、なかなか予約が取れないレストランの席がとってあるんだけど、いっしょに行かない?」ぐらいがちょうどいい。嘘だとしても。

(P293)

「デートプランには、常にセックスから逆算された合理性が必要だ」と永沢さんが言った。

「逆算された合理性?」

「簡単に言えば、その日のうちに、スムーズにベッドの上まで女を運ぶための合理的なロジスティクスのことだよ」

「しかし、まだ、今回は最初の食事なんで、そのまま駅に送って行くだけですよね?」

「お前は、馬鹿か?最初のデートが一番セックスできるんだ」

「そんなことしていいんですか?」

「いいか。絶対に、最後はお前の家に誘え。そのために、わざわざお前の家に近いレストランを取ったんだ」

(P178)

現代サッカーでは、前線から最終ラインまでの距離を縮め、相手にスペースを与えずにコンパクトな守備をすることが基本である。ディフェンダーは積極的に前に出てオフサイドラインを引き上げ、相手が自由に動けるスペースを制限していくのだ。

恋愛工学でも同じだった。優秀な恋愛プレイヤーは[クラブやストリートなどのナンパ場所→アポを取って飲みに誘うレストラン→自分の家]の3点で張られるトライアングルをコンパクトにしている。こうして女に自由に動けるスペースを与えず、考える時間も与えないままにセックスに持ち込むのだ。そして、考える時間を与えない代わりに、ベッドの上で感じる時間はたっぷりと与えてあげる。

(P236)

「どうやって、家に誘ったんだ?」

(中略)

「散歩しながら、ちょっと、家に酔って行かない、と言っただけですけど」

(中略)

「お前素質あるよ」と永沢さんは言った。「結局のところ、女にモテるかどうかって、ビールを一杯飲み干したあとに、臆面もなく『セックスさせてくれ』と言えるかどうかなんだよ。言えないやつは、いつまで経ってもダメだ。その一言が言えるやつは、最初はたくさん断られて、すこしばかり恥をかくだろうが、そのうち女を惹きつけるための自分なりのコツがわかってくるんだ。(中略)技術論は教えることができても、そういうガッツは教えることができないからな」

(P185)

利己的な遺伝子

リチャードドーキンスの『利己的な遺伝子』には、これから恋愛工学を学び実践していくうえで重要なコンセプトが書いてある。時間ができたら読んでおけ

(P159)

リチャード・ドーキンス (著),‎ 日髙敏隆 (翻訳),‎ 岸 由二 (翻訳),‎ 羽田節子 (翻訳),‎ 垂水雄二 (翻訳)

ちなみに、本ブログでも要約を書きました。

利己的な遺伝子|要約解説感想|誤解しないよう批判的に読もう!

リチャード・ドーキンスの「利己的な遺伝子 増補新装版」を読みました。個人的に勉強になった点を中心にまとめます。最後に批判 ...

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遺伝子が自分をなるべくたくさん複製するために生物の体をデザインし、操縦している、というのが利己的な遺伝子の考え方だ。よりうまく自分を複製できる個体を作れる性質を持った遺伝子が、自然淘汰を経て増殖していくことになる。結果的には、生物はあたかも遺伝子が自分を複製するためのマシンのように振る舞う、というわけだ。ダーウィンの進化論を、遺伝子という概念を中心にして書き直したものだ

(P160)

「なるほど。自然淘汰によって、性欲の強い男だけが生き残り、そうでない男は滅びたんですね」

「ところが、女のほうは話がそう単純じゃない。女は受精してから、胎児を子宮で育て、母乳を子供に与える期間もあるから、男のように行き当たりばったり、とにかくなるべくたくさんセックスする、というのがいい繁殖戦略にならない。生涯に産んで育てられる子供の数が限られているし、育てるのが大変だから、生き残れる確率が低い子供や、生き残って成人しても繁殖に失敗するような非モテの子供は産みたくないんだ」

「変な男とセックスして、妊娠するわけにはいかないということですね」

「そうだ。だから、限られた子供を産めるチャンスを最大限に活かせるように、相手の男を注意深く選ぶ性質が女には備わったんだ

(中略)

「そうだ。それではどういう男が選ばれると思う?」

「強い子供を作れる遺伝子を提供できる男じゃないですか?」

「他には?」

「子育てをいっしょにする父親なら、子供の生存確率は上がりますね」

「そのとおりだ。逆に言えば、女は男に妊娠させられ、捨てられると困ったことになる。女はセックスで、生物学的には男よりはるかに大きなリスクを負うことになる。だからこそ、女はセックスに慎重にならなければいけない」

「なるほど」と僕はまたうなずいた。「女を簡単に裏切らない、強い男がモテるってわけですね」

「つまり、女が男に求めているのは、将来多数の女を獲得して繁殖に成功するモテる息子になるいい遺伝子を持った”Good Genes"の男か、子育てに協力的な”Good Dad"の男なんだ。”Good Genes”はウィルスや病原体に負けない強い免疫力を持ち、女を惹きつけるルックスや生存競争を勝ち抜ける肉体的な強さとスマートさを持った男ということになる。”Good Dad”の資質というのは簡単に女を裏切らず、子育てに協力的な男だ。権力を持っていて子供を庇護できる男もそうだ。現代社会で言えば、”Good Genes"はイケメンのことで、”Good Dad”の資質に結びついているのは男の金と地位だろう

「身もふたもないことを言えば、イケメンで金があれば女にモテるわけですね」僕はため息をついた。「当たり前か...」

「いや、話はそう単純じゃない。ひとりの女に一途であり続ける”Good Dad”と、多数の女と繁殖に成功する能力である”Good Genes"は、そもそも相反する性質になる。つまり、何をしなくても女にモテる”Good Genes"というのは、その定義からして”Good Dad”ではいられないわけだ」

「そうか。イケメンを浮気をしますからね」

「だから、女はこの両者のあいだで揺れ動き、女の男の好みというのは多様で、複雑になるんだ。それに対して、男は単純で、若くてきれいな女、つまり妊娠しやすく子供をたくさん産めそうな女とセックスしたいだけだ」

(中略)

「じつは、女は両方を選ぶことが可能で、それが女の性欲や男の好みを、さらに複雑なものにしている

(中略)

つまり、誠実で、決して裏切らない”Good Dad”を確保して、こっそり別の男と浮気をし、”Good Genes”の遺伝子を取り込むわけだ。こうした女の浮気は”Good Dad”にしてみたら、進化生物学的には、極めて大きな損害になる

(中略)

「だから、”Good Dad”の男に浮気が見つかったら、女は捨てられてしまう可能性が高い。そこで女は、浮気を決してバレないようにしないといけないわけだ。こうして、女はふだんからちょくちょく小さな嘘をついたり、気まぐれになったりするという性質を獲得したわけだ

(中略)

「男の浮気は、急に服装に気を使いはじめたり、帰りが遅くなったりして、行動パターンが変わるからすぐにバレる。一方で、女の浮気はなかなかバレない。それはふだんから小さな嘘をついたり、気まぐれな行動をしているから、いざ本番の浮気となっても、外から見た行動パターンが変わらないからだ。女は女同士でよく旅行に行ったりするが、こうしておけば、いざ他の男と旅行に行っても、簡単にパートナーにバレないし、ふだんから気まぐれだから、言い訳もそのときだけ不自然になったりはしない」

「女の行動の裏側にはそんな理由があったのか...」

「女心と秋の空なんてことわざがるように、女心はわからないものだと思われているが、じつは女心の一つひとつが生物学的にはとても合理的に設計されているわけだ。利己的な遺伝子の観点から見ると」

(P161)

では、生まれつきイケメンか、金持ちじゃないとモテないということか?

「女が相手の男の”Good Dad”や” Good Genes”としての資質をみるときに、預金残高や確定申告書を見たりするわけじゃない。”Good Genes”と言ったって、何がいい遺伝子かを客観的に評価できるわけじゃない。実際のところ、女の評価は、男の立ち振る舞い方や、他の女の評価に影響されて、大きく変わるんだ。女にうまくアピールする方法は、恋愛工学で研究され尽くされている」

「どうやって立ち振る舞えば、女から"Good Genes"や"Good Dad"としての資質が高い、と評価されるんですか?」

「そのヒントはこのグッピーが教えてくれている」永沢さんは水槽の中を覗き込んだ。「グッピーのオスはただ精子を出すだけで、子育ては一切しない。つまり、グッピーのオスのモテは、"Good Genes"であるかどうかだけ。"Good Dad"はまったく考慮されない。グッピーのメスはオスの身体の発色や尾ひれの長さ、模様のパターンなどにより交尾するべきかどうかを選別するわけだ。これらの外見の特徴で、メスの相手はオスの遺伝的な資質を見抜こうとする」

(中略)

「たとえば、孔雀のオスの羽は、感染症にやられて病気になると、きれいに長く伸ばせない。つまり、孔雀では、長くて美しい羽は、ウィルスや病原菌に打ち勝つ強い免疫力があることの証明になるんだ。グッピーのオスの尾ひれも同じような理由で、メスにアピールするために美しい色彩と形状に進化したのかもしれない。人間のオスのルックスも、何らかのウィルスや病原菌に対する免疫りょくに関係していた可能性がある。人類の生存を一番脅かしていたのは、長らく病原菌やウィルスだったからな」

「でも、やっぱり、それだったら人間の男も、生まれつきモテが決まってしまうんじゃないですか?」

「ところが、だ」永沢さんは僕を見た。「人間社会に比べれば、はるかに単純な世界で生きているグッピーでさえ、モテはルックスだけでは決まらないんだ

「そうなんですか?」

「ドガトキンという生物学者がとても興味深い実験をした。ひとつの水槽を透明な仕切りで3つに分割して、真ん中のメスに見えるように、両方のサイドに別々にオスを入れる」

(中略)

「次に、片方のオスのところに別のメスを入れて交尾させる。水槽が3つのスペースに区切られていて、それぞれにお互いが見えるから、片方のオスはひとりぼっちで、もう片方のオスはしょっちゅうメスと交尾しているのが真ん中のメスに見えるわけだ」

「水槽が3つに分かれていて、一番左にはオス1匹、真ん中にはメスが1匹、一番右には別のオスとメスがはいっていて交尾しているわけですね」

「次に、3つに分けられた水槽の一番⇒で、交尾していたメスを取り除く。それから、隔離されていた左のオスと、真ん中のメスと、さっきまで交尾していたオスの3匹がいっしょにう泳げるように仕切りをすべて外す。そうすると、他のメスと交尾しているところを見せたオスは、真ん中でそれを見ていたメスに、交尾の相手として選ばれる確率が圧倒的に高いことがわかったんだ。ひとりぼっちだったオスは敬遠されてしまう」

「モテるやつはもっとモテて、非モテはもっと非モテになるんですか?」

「そういうことだ」

「厳しいな....、まるで人間社会と同じじゃないか」

「さらに続きがある。もともとヒレの大きさや発色具合なんかで遺伝的な資質に優劣のあるオスでも比べてみる。人間の男でいえば、イケメンとブサメンみたいなもんだ。何の情報もなければ、グッピーのメスはイケメンのオスと交尾する。しかし、ブサメンのオスが他のメスと交尾しているのを何回も見せられると、今度はブサメンのほうと交尾したがるんだよ」

「そうなんですか!」僕は驚いた。「グッピーでさえ、客観的なルックスよりも、他のメスにモテているオスのほうがモテるというわけなんですか?

「グッピーだけじゃない。生物学者たちは、メダカでもモテるオスがモテるという現象を確認した。また、鳥類でも、キジやウズラなどで、オスは単にモテるからモテる、という現象が確認されている。これは人間の恋愛でも極めて重要な示唆を与えている。つまり、イケメンや金持ちより、単に他の女にモテている男がモテる、という恐ろしい事実だ。これがモテスパイラル現象と言われるものだ」

「モテているからモテる。なるほど。しかし、それじゃあどんどん格差が広がる一方ですね」

「こうしたグッピーやメダカ、キジやウズラの研究は、女の前で俺たち男がどう振る舞えばいいか、というのをじつに明確に教えてくれているんだ。つまり、俺たちは女の前では、自分は女にモテモテで、セックスなんかいくらでもやりたいだけやれている、という顔をしてなきゃいけないってことなんだよ

(P165)

この本はGood Genesに見せる方法に特化していると思った。Good Dadもモテには影響はあるが、それはそれぞれが仕事で向上するということなのかなと思った。ただ、Good Dadを伸ばしても、結局Good Genesの男に浮気されてしまうので、モテにはGood Genesの方が圧倒的に重要な気がする。

Good Dadをアピールすると、Good Genesだと見えなくなってしまう気がする。例えば、「こう見えても、俺、年収〇〇円なんだよね。」とか言っちゃうと、金でつらないと女にモテない男、というイメージになってしまう。

なので、モテたいなら圧倒的にGood Genesに見せるほうが重要だと思った。

ちなみに、グッピーの実験を行ったドガトキンの論文のPDFが以下から読めますね。これはぜひ読んでおきたいです。

Reversal of Female Mate Choice by Copying in the Guppy (Poecilia reticulata)

女はやさしい男も、誠実な男も求めちゃいない。驚くことに、イケメンや金持ちといったこともさほど重要ではなかった。女は、単に他の女とセックスできている男が好きなのだ。

人間のメスも、グッピーやメダカ、それにウズラやキジのメスたちといっしょなのだ。メスは繁殖能力の高いオスの精子がほしい。非モテのオスとセックスしたら、繁殖能力の乏しい子供が生まれて、ご先祖様から何百万年も続いてきた遺伝子のリレーがそこで止まって滅びてしまう。非モテとのセックスは、メスにとって遺伝的な破壊を意味する。繁殖能力の高いオスの子供なら、子供の繁殖能力も高くなる確率が高い。そうしたモテる子供を通して、メスは自分の遺伝子のコピーを増やすことができる。そして、オスの繁殖能力の一番の証明は、実際に他のメスと後尾できている、という実績に他ならないのだ

モテる男は、モテるゆえにもっとモテる。

この残酷な動物界の法則により、人間界の恋愛市場もまた、グロテスクなほどに不平等が拡大している。

女と恋愛するのに、愛など必要ないのだ。

(P240)

これは「利己的な遺伝子」でも説明される性淘汰という考え方。

なぜ、「今」、不平等が拡大しているのか、という説明が書いていないですね。

「愛など必要ない」というのも、ちょっと意味がわからなかった。誠実さが必要ない、ということでしょうか。

ラポールを築く

ラポールとは

「ふたりで会うところまで行ったら、次にやらないといけないことはラポールを築くことだ」

(中略)

「ラポールというのは、もともとは心理療法の用語だ。セラピストが患者の心の問題を治療するためには、患者がセラピストを深く信頼し、心を開くことが必要条件になる。表面的なものではなく、潜在意識レベルで信頼関係のことだ。これがラポールだ。セラピストは」、患者とのラポールを形成したあとに、好ましい状況に誘導していく。この誘導のことをリーディングという」

(中略)

デートというプロセスは、女とラポールを築き、セックスへとリーディングしていく行為に他ならないんだ」

(P186)

聞き役にまわる

「その前に、お前は女との会話で、最悪なことをひとつしている」

「なんですか?」

「まるで尋問のようにつまらない質問を続けただろ?」

「確かに...。歳を聞いたり、出身地や業務内容を矢継ぎ早に質問していました。ああ、これでは尋問だ」

「いいか。女にはつまらない質問はするな。お前に興味を持ってもらい、むしろ、女につまらない質問をさせるんだ」

「そして、デートでは、聞き役に回ったほうがいい。女にしゃべらせたほうがいいんだ」

(P187)

つまらない質問はするなといいつつ、聞き役に回る、というのが矛盾しているような気もしますね。質問しないで聞き役に回るにはどうすればいいのでしょうか。

共通の体験

「どうやって話を聞いて、ラポールを作ればいいんですか?」

まずは共通の体験を探しながら、会話を始める。たとえば、子供のときの遊びや、好きな料理や、趣味だとか、お気に入りの音楽や映画なんかだ。共通の知人の話でもいい。両親が共働きで同じような子供時代だったとか、出身地が近いとか、ふたりとも聞いたり見たりした音楽とか映画とか、なんでもいいんだ。どんな相手でも、共通の体験というものがひとつやふたつはみつかるものだ。ラポール形成のために重要なことは、女にまずは安心感を与えることだ」

「共通の体験があると、安心感を与えられるんですね」

「人間の脳は、よくわかっている状態を安全、よくわからない状態を危険、と感じるようにできている。そして、人間は自分の体験から類推してしか物事を理解できない。共通点があって、自分と似ている体験がいくつかあることに気がつくと、女はお前のことをよくわかっている、とおもいはじめる。こうしてよくわかっているお前といっしょにいても、安全だと信じるようになる」

(P188)

5つの心理学のテクニック

「これから心理学の強力なテクニックを5つ教える。ペーシング、ミラーリング、バックトラック、イエスセット、それから最後の重要な必殺技だ」

(P189)

「女が恋に落ちてセックスしたあとに、相手の男とどういうことを話していたか、心理学者がアンケート調査したら、何を話したかなんてぜんぜん覚えちゃいなかったんだ。要するに、会話というものは、内容よりも、こういうことのほうが重要なんだよ」

「なるほど」と僕はうなずく。

「他の動物だって、人間と同じようにオスとメスが出会い、恋に落ちて、交尾している。でも、あいつらは、人間みたいに言葉をもっちゃいない。そして、人間の恋愛も、動物の恋愛も、本能レベルでは似たようなものだ。つまり、言葉を交わしているようで、もっと別の情報のやりとりをしているわけだ。そうした原始的なコミュニケーションによって、女は恋に落ちたり、おちなかったりしているんだよ」

(P193)

ペーシング

「女の話すスピードに合わせて、自分も同じスピードで話すことだ。話の中身も女の関心があることに合わせていく」

(中略)

「そうだ。5歳の子供と話すときは、子供と同じようなスピードでゆっくり話し、簡単な言葉を使い、相手の興味があることを話すだろ?それと同じだ。相手の女に合わせるんだ。スピードも内容も

(P189)

ミラーリング

「そして、ペーシングするときは、話すスピードや声の調子、会話の内容だけでなく、仕草などの身体的な動作もミラーリングする」

「ミラーリング?」

「ミラーリングとは相手の動作を鏡のように真似ることだ。相手がグラスを触ったら、自分も触る。相手がバターを取ったら、自分も取る。こうしてふたりの動作パターンを同調させる。もちろん、あまり真似しすぎて、変な人に思われてもいけない。会話でペーシングしながら、さりげなくミラーリングすることにより、身体的にもリズムを同期(シンクロナイズ)させていく。ミラーリングはこのように簡単なテクニックだが、達人になると、呼吸のタイミングや心臓の鼓動まで相手に合わせられるようになる。ここまで行くと、文字どおりに、女と息がぴったり合うわけだ」

「なるほど。それはすごいですね。」

「まあ、そこまではできなくてもいい。ちょっとした仕草を真似たり、話すスピードを合わせるぐらいで十分だ」

(P190)

バックトラック

「それから、会話にはバックトラックを効果的に取り入れる。バックトラッックとは、簡単に言えばオウム返しのことだ。相手が言ったことを繰り返す」

(中略)

「たとえば、ワインの赤と白でどちらが好きなのか話していて、女が『白が好き』と答えたとする。それからお前はそれを繰り返す。どう繰り返すかわかるか?」

「『白がすきなんですね?』ですか?」

「そのとおり。女が『私は週末によく読書してる』と言ったら、お前は何と言えばいい?」

「『よく読書してるんですね』ですか?」

「正解」と永沢さんは言った。「バックトラックは簡単だろ。会話を途切れさせないために、わざわざ自慢話をしたり、いろんな話題を必死に考えなくたっていいんだ。オウム返しするだけだからな」

(P191)

イエスセット

「イエスセットというのは、女にとにかく何回も会話の中でイエスと言わせることだ」

(中略)

確実にイエスと言うような差し障りのないことを、会話に織り交ぜればいい。たとえば、『今日はいい天気だね』と言えば、相手は『はい(イエス)、そうですね』とこたえる。何か例文をかんがえてみろ」

「『髪の毛を茶色に染めてるんですね』みたいな感じですか?たとえば、相手の女が茶髪だったとして」

「そうだ。そして、バックトラックは、このイエスセットにも使える。さっきの例だと、女が『私が白ワインが好きです』とこたえて、お前は『白が好きなんですね』とバックトラックした。その後には、次の文が彼女の心のなかで続くんだ」

「『はい(イエス)、白が好きです』という文が会話で省略されたわけですね」

(P191)

「俺が『ビール好きですか?』と聞いて、恵子は『私はビール好きです』とこたえた。覚えてるか?」

「はあ、なんとなく」

「あの質問は、恵子がすでにビールを頼んで、ビールがおいしいっていっているんだから、恵子は必ずイエスと言うことがわかっているんだ。そして、実際に彼女は『私はビール好きです』とこたえた。この文の前には、イエス、つまり、『はい、私はビール好きです』と、はい(イエス)が省略されているんだが、とにかく、恵子にイエスと言わせたわけだ」

「それが何か?」

とにかく女にたくさんイエスと言わせておくことが重要なんだ。女が自然とイエスと言えるような、肯定的な雰囲気になる言葉を何度も投げかけるんだよ。ビールのあとに、今度は『恵子はフォトショップ使えるんだ』と聞いて、また、イエスと言わせた。こうやってイエスといい続けていると、自然とラポールが形成され、連絡先を聞かれたり、家やホテルに誘われても、相手はまたイエスと言ってしまうんだ。イエスの慣性の法則だな。催眠術みたいなもので、イエスセットと呼ばれる恋愛工学のテクノロジーだ」

(P73)

ボーイフレンドクラッシャー

「じつはね、私、つきあっている男性がいるの。ごめんなさい。」

(中略)

いい女が男なしで過ごすことはない。

彼女たちは、次のよりいい男を完全にものにするまでは、いまの男を確保しておく。だから男がいる女にアタックできないのだったら、ずっと並の女で我慢するしかない。そして、ある程度以上の女に関していえば、男がいるほうが、すぐにセックスに応じる確率は高くなる。なぜならば、将来の結婚相手としての男の資質を細かくチェックする必要がないからだ。

(中略)

「さっそく僕に恋の相談?」

僕は余裕の笑顔で受け流す。

「そんなわけじゃないけど...」

「玲子さんがどんな男性(ひと)とつきあっているのか、知りたいな。聞かせてよ」

(中略)

女が自分の恋人がいかに素晴らしいかをとうとうとしゃべることはよくあることだ。その場合は、ほとんど例外なく、ふたりの関係にまるで満足していないことを意味していた。そして、これから万が一にもセックスすることになったとしたらー熟練したプレイヤーにかかれば万が一ではなく、十中八九と言ったところだがー、それはこうやって恋人がいるということをしっかりと伝えたのに、それでも迫られてセックスしてしまったのなら、もはや私の責任ではない。相手の男が強引に誘惑してきたので、貞操観念がしっかりした身持ちのいい私でもそうならざるをえなかった、私は決して尻軽女ではない、という言い訳を心の中に用意しておきたいのだ。

つまり、女が自分の素晴らしい恋人のことを話しはじめたら、いい兆候だ。

とはいえ、連絡先を聞き出したときにAttractionフェーズを完全にクリアしていて、今日のディナーでは単にふんふんとうなずきながら話を聞き、見せかけの共感を示してラポールを形成する、Cフェーズの基本プレイだけやれば、流れ作業のようにセックスまでたどり着くというイージーなゲームではないことも、また確かだった。

そこで、僕はボーイフレンドクラッシャーと呼ばれる恋愛工学の兵器を投入する。

「ところで、今日、彼は何してるの?」

「大学時代の友達と飲み会だって言ってたわ」

「彼が、誰といまどこにいるのか、玲子は知ってる?」

「そこまでは知らないわ」

「本当は、誰か他の女といっしょにいるのかも」僕がイタズラっぽく言うと、玲子はすこし心配そうに考え込んだ。「ごめん、ただの冗談だよ。男って、こうやってすぐに疑われちゃうからつらいんだよ。僕も昔つきあってた子が、疑い深くて苦労したよ...」

僕は同じ男として彼の味方で、決して仲を引き裂こうとしているわけじゃない、というポーズを取りながら、玲子の心に、彼が浮気しているかもしれないという疑念の種をしっかりと植えつけた。

「そんな心配してたらキリがないしね」

「そうだね。心配してたらキリがない」と僕は彼女の言葉をバックトラックする。「ところで、これは僕の女友達の話なんだけど、ちょうど彼女にも、玲子の彼氏みたいな年上の恋人がいたんだ」

「ふーん。それで?」

「ある日、彼女は、彼の携帯を見ちゃったんだ。いまの携帯って指紋認証って多いでしょ」

僕は自分の左手で自分の右手の人差し指を詰んで、指紋認証を外すふりをした。

「えっ!?指をこっそり付けて携帯のロックを外したの?寝てる間にとか?」

「そうね。そういう女の人は、ちょっと怖いね」

「僕もそれはやりすぎだと思った。ちょっと怖いよね。でも、彼もやりすぎだったんだ」

「彼は何をしていたの?」

「何と、よりによって彼女の親友と浮気してたんだよ」

「え〜、それはひどいね」

「『こんなことしちゃって、麻衣子になんか悪いなぁ♡』とか書いてあったんだよ。あっ、麻衣子ってその女ともだちの名前ね」

「うわぁ、最悪」

僕は、彼女の心に植えつけておいた疑念の種をこうして発芽させた。

「うん、でも、玲子さんみたいないい女が彼女だったら、僕は絶対に浮気なんかしないだろうな」

「本当?わたなべ君ってやさしいね」

「ところで、いまの彼の前はどんな男性とつきあってたの?」

発芽した疑念の種がしっかりと根を伸ばしている間に、僕は恋人同士を切り裂くためにデザインされたボーイフレンドクラッシャーを、次の段階に進めた。

「前の彼は...」

「ちょっと待って、当てるから。僕、人の心を読めるんだよ」と言って僕は彼女の手を握った。

「僕の目を見つめて....」

玲子はちょっと笑いながら僕を見つめている。

「わかった。広告代理店の営業マンでしょ!」

「ブー!美容師よ」

「まだまだ心を読めないな。もっと玲子のことを教えてよ」

「フフフ」

「でも、美容師は意外だね。なんかエリートみたいな男とばかりつきあってそうなイメージだったから。その彼とは、どうやってつきあいはじめたの?」

「友だちが通っていた美容院で彼は働いてたんだけど」

「それで?」

「一度、私も髪を切ってもらったの。そのときに連絡先を交換して、しばらくしてから、ちょっとお茶したりする仲になって....」

「お茶したりする仲になって、それからセックスする仲になったの?」

「う、うん。まあ.....」

僕は玲子の耳元でつぶやいた。

「彼のセックスはよかった?」

玲子は恥ずかしそうに笑っている。

こうして昔の彼氏の話をさせることにはいくつかの狙いがある。

まずは、彼氏以外の別の男を思い浮かべさせることにより、いまの彼をこれからの裏切るシミュレーションをさせておき、浮気の罪悪感を緩和しておくこと。そして、昔の思い出はたいていよいものだ。少なくとも一時的には情熱的に愛し合っていたはずで、こうした昔の恋愛感情を呼び起こしながら、目の前の男に対しても恋愛感情を抱いていると錯覚させる。

吊り橋を渡ってドキドキしているときに、いっしょにいる異性を恋をしていると錯覚してしまうという有名な心理学の法則を利用するわけだ。好きだからドキドキするのではなく、ドキドキしているから好きだ、と因果関係を勘違いしてしまう。

また、いまの彼氏に対する不満も自然と思い出させていくことも忘れない。そうした不満のある彼氏より、いま目の前にいる男といっしょにいたほうが楽しいと思わせる。結局のところ、その昔の男とは分かれてしまったわけで、いま忠誠を誓っている彼氏への思いも一時的なものであり、いずれは終わるのだとわからせる。

ボーイフレンドクラッシャーとは、過去のボーイフレンドをぶつけて、現在のボーイフレンドを粉砕(クラッシュ)させる恋愛工学のテクノロジーなのだ。

(P295)

セックストリガー理論

恋愛工学のセックストリガー理論によれば、女は好きな男とセックスするのではなく、セックスした男を好きになる。一度でもセックスできてしまえば、かなりの確率で女は男に惚れることになるのだ。だから、同じ女との2回目のセックスは、1回目のセックスより通常は遥かに容易だ。セックスそのものが女の恋愛感情の強力なトリガーになっているのだ。これは鳥の刷り込み現象(Imprinting)に似ている。生まれて最初に見た、動く大きな物体を親と思い込んでしまうひな鳥のように、どんな理由であれ、恋人がいないときに最初に自分の性器を貫いた男を、女は運命の相手だと思い込む習性がある。

この強力なセックストリガー効果のために、恋愛工学の戦略は、プレセックスピリオド(セックストリガーが引かれる前、プレSP)ポストセックスピリオド(引かれた後、ポストSP)で、分かれることになる。プレSPは女が優位に進むのだが、ポストSPは男のほうに主導権が移るのだ。逆説的だが、セフレを手に入れる一番の方法は、とにかくなんとかして1回セックスすることだ。数々のテストに合格して一度でもセックスしてしまえば、あとは何度セックスしてもタダだ。

(P246)

とはいえ、風俗などでセックスをしてもおそらくトリガーは引かれないだろうな。

ACSモデル

「相手の女をディスったほうがいいときもあれば、ほめたほうがいいときもある。無関心さを装ったほうがいいときもあれば、好意をはっきり示したほうがいいときもある。デートでは聞き役に回ったほうがいいときもあれば、しゃべったほうがいいときもある。いつも正しいアクションを選ぶにはどうすればいいと思う?」

(中略)

「こうした判断を適切に行うためのフレームワークが ACSモデルだ」

(中略)

プレSP(セックス・ピリオド)を3つのフェーズに分解する。ディスるのか、ほめるのか、好意を隠すのか、あるいは見せるのか、ペースを落とすのか、あるいはギアチェンジして一気に加速させるのか...。こうした高度な判断は自分と相手の女との関係が、ACSモデルのいまどこにいるかを適切に把握することにより正しく行うことができる

(P276)

ACSモデルは、新しい画期的な理論というよりは、むしろこれまでにうまくいった恋愛を高い精度で再現するための、強固なガイドラインなのだ。そして、非モテコミット回避、ディスる技術、ラポール形成、ストップロス戦略などが、このACSモデルにより統合されるのだ。

Aクラス以上の女を狙うには、単に試行回数を増やしていくというような考え方ではうまくいかない。なぜならAクラスの出現頻度は決して高くないからだ。どうしてもヒットレシオを極限まで引き上げる必要がある。

(P283)

Attraction(魅了)

「ACSモデルの最初がAフェーズ。 Attraction(魅了)のAだ。女を自分の魅力で惹きつけて、もっと知りたい、また会いたいと思わせる場面だ。あくまで、男として魅了しなければいけない」

(中略)

「つまり、Aフェーズをさらに分解すると、最初は会話のオープンですね。」

「そうだ。ここで多くの男がやる失敗は、好きな女をほめすぎたり、好意や性的な関心をあからさまに示しすぎて、相手の女に舐められることだ。もうひとつの失敗は、逆に性的な緊張感がまったくないまま、ただ仲良くなろうとして、魅了する前に、次のComfort-Building(なごみ)フェーズに入ってしまうことだ。男として見られず、ただの友達になってしまう」

(中略)

Aフェーズでやらなければいけないことは、まずは性的な無関心さを装い女の自動迎撃システムをくぐり抜ける。適度にディスって女に舐められないこと、そして非モテコミット的な症状を避けてクールに振る舞いながらも、自分の魅力を相手に気づかせることだ

(中略)

「このAフェーズの所要時間はだいたい10〜30分ぐらい。ながくて1時間だろう。ナンパだったら、話しかけてから連絡先をゲットするまでの時間だと考えていい。多くのナンパ師たちがせっかく手に入れた連絡先がすぐに死んでしまうことに悩んでいる。その原因は、このAフェーズで十分に相手の女を魅了できていないからだ」

「つまりアポが取れるかどうかは、連絡先を聞き出す場面でほとんど決まってしまうということですか?」

「そのとおりだ。ナンパで連絡先を聞いたら、その場をすぐに離れるな。連絡先をただ集めている軽いナンパ師だとおもわれてしまい、印象がよくない。そこからさらに相手の女と話込んでなごむ。女に信頼される必要があるんだ。危ないやつじゃないっていうのはもちろんだし、ただやりたいだけのナンパ師じゃないってこともわからせる必要がある。他の男より、お前といっしょにいるほうが楽しいってことを教えてやるんだ

(中略)

「Aフェーズで、適切な方法で自分の価値を相手に伝えることができていたならば、『もしかれから連絡が来なかったらどうしよう』と心配するのはむしろ女のほうになる」

(P277)

AフェーズがクリアされてLINE交換できても、すぐに離れず、できるだけCフェーズのラポール構築をある程度行ったほうが、アポがとれる確率が高いように思います。

Aフェーズをクリアした女をさそいだすのは、とても簡単なことだった。ナンパの一番の難所は連絡先を聞き出すことじゃない。連絡先を聞き出してから、実際に会う約束をとりつけるところだ。そして、ここがうまくいくかどうかは、ひとえに最初の出会いで、女をAttractできるかどうかにかかっている。

(P292)

まだ、Aフェーズをクリアしていないのなら、ディスる技術を何度か仕掛けたあとに、相手の女が自然と発見できるような、決して自慢には聞こえないさりげない方法で自分のバリューをアピールする。

(P313)

Comfort-Building(なごみ)

「はじめて出会った女をうまく魅了できたら、次はComfort-Building、つまり、Cフェーズだ。女となごんで、心地よい信頼関係を作り上げる。Cフェーズは、連絡先を交換する前後で、すでにはじまっている。そして、その後のLINEでのやりとりや電話での会話でもなごみ続ける。そして、最初のアポが、このCフェーズのメインとなる。ここで安らぎを与え、信頼感を得るんだ。つまり、ラポールを形成する」

(中略)

「最初のAフェーズでは、パワフルなルーティーンを駆使してしゃべらないといけないし、Cフェーズでは聞き役に回らないといけない。相手が発する脈ありサインには、こちらも適切なレベルのサインでこたえていく。じっと目をみつめたり、ほめてあげたり、手を握ったりするんだ」

「A→Cへの切り替えは、連絡先ゲットがAフェーズの終わりで、最初のデートでCフェーズがはじまるという理解でいいですか?」

「概ね、そのとおりだが...」と永沢さんは言って、説明を続けた。

「確かにストナンでは、連絡先の交換がひとつの山場で、改めて日付が変わってからCフェーズに行くことが多い。しかし、クラブでのナンパや、合コン、ホームパーティからふたりで抜け出す場合は、場所は変わるが、日付はそのままだ。連絡先ゲット=Aフェーズをクリア、最初のデート=Cフェーズ、という理解は本質を見誤る」

「どういうことですか?」

Aフェーズで大切なことは女を魅了することだ。魅了できた時点で、Aフェーズはクリアとなる。連絡先の交換や、アポ取りの成功などの形式的なことより、本当に魅了できているかどうかが重要なんだ。Aフェーズを経ずに、Cフェーズをはじめてしまえば、ただの友達になってしまい、男として見られなくなる。必ずAフェーズから始める必要がある。

「 A→Cの順番でなければならないということか」

「Cフェーズでは、女に、お前といっしょにいても安全だと思われる必要がある。安全というのは、社会的に信用できる人間で、危害を加える危険人物じゃない、ということだ」

「そうだ。そして、ラポールが形成できたあとのCフェーズ後半では、相手の女からの脈ありサインをいくつか確認しながら、いよいよ情熱的に女への好意、愛情、抱きたいという気持ちを伝えていく。そして最後のSeduction(性的誘惑)フェーズに移っていく。ここで相手の女を発情させる」

(P279)

Seduction(性的誘惑)

「Comfort-Buildingがその日に十分達成できていなかったら、Sフェーズはうまくいかない。いったん引いて、次に会う日には、また、Cフェーズからはじめるべきだ。Aフェーズがクリアされ、Cフェーズでラポール形成に成功して、はじめてSフェーズにシフトできる。当たり前だが、C→Sフェーズシフトは必ず同じ日に起こさなければいけない

「確かにそうですね。だって、セックスの直前まで行って、じゃぁ、この続きは週末に、みたいなことにはなりませんからね」

CからSへのフェーズシフトは時間が連続していないといけないんだ。しかし、空間はパブリックな場所から密室へとジャンプさせる

(中略)

「アグレッシブなプレイヤーがよくやるミスは、Aフェーズをクリアしたあと、このCフェーズをすっ飛ばして、いきなりSフェーズに入ろうとすることだ。クラブなんかで、話しかけてすぐにキスできたりした場合には、調子に乗って、すぐに『ホテルに行こう』などと言ったりしてはいけない。必ず、A→C→Sの順番だ」

(P280)

私もやってしまったミスとしては、初回のデートで手をつないでくれたりハグさせてくれたりしただけで、ホテルに誘ってしまい、体目的の烙印を押されてしまったことがありました。この本を読み、Cフェーズが非常に重要だということがわかりました。焦らずに強力なラポールを形成することが大事だと思いました。

Cフェーズで心が繋がっているから、バブリックな場所から密室へジャンプするのも不自然と思われない、ということと理解しました。

「それで、最後のSフェーズは何をすればいいんですか?」

「ロマンティックな感情をふたりで高め合いながら、キスをしたり身体を愛撫する。相手の女は覚悟を決めて、いよいよ後戻りできない一線を超えるわけだ。ここでも、相手の女を、お前の自身と情熱で包み込む必要がある」

(P282)

「ただ、A→Sの直接ジャンプがワークすることはたまにある。ワンナイトスタンドだ」

(中略)

「女も後腐れのないセックスをしたいときがある。しかし、それは偶然でしか狙えないし、稀にしか起こらない。俺たちのゲームプランには、ラッキーなワンナイトスタンドは計算には入っていない。いつも好きな女をたっぷり時間をかけて、正しい順序で口説く。もちろん魅力的な女からラッキーなワンナイトスタンドのオファーがあれば、喜んで受ければいい」

(中略)

「ところで、たっぷりの時間というのはどれぐらいですか?」

「出会ってから、3時間〜10時間ぐらいだ。1日ですべて稼いでもいいし、何日かに分けてもいい。これぐらいの時間にスイートスポットがあって、これより短くても、長くてもダメだ。短すぎると、まだ、女は準備ができていないし、長すぎると、友達フォルダ行きだ」

(P281)

ラポールができたら、ルックスをすこしほめたり、お前の好意を彼女に伝えていけ。女として好きだ、と

「はい。わかりました」

「それから、レストランを出るとき、必ず手をつなげ。もし、手をつなぐのを拒否されたら、また、ラポールを作り直す。これを手をつなげるまで繰り返せ

(中略)

「手をつないだあとは、何をすればいいでしょうか?」

「しばらく散歩して、他愛もない会話をしたあとに、こう言うんだ。『明日、返さなくちゃいけないDVDがあるんだけど、よかったらいっしょに家で見ない?』」

(中略)

「馬鹿野郎!本当に家でDVDを見るやつがいるか」

「すいません。そうですよね。DVDはただの家に誘うための口実ですよね」

「彼女がベッドの上に座ったら、お前も隣に座って、そのままキスして、抱きつけ」

(P210)

自分のこれまでの間違いとして、ラポールができる前に、好意を伝えてしまっていましたね。

なぜ僕は手をつなげないのかを考えると、そうやって一歩踏み出すことにより、詩織さんに嫌われてしまうのを恐れていることに気がついた。

しかし、考えてみたらこれはおかしな話だ。手をつなごうとし嫌われるなら、それはそれまでということだ。このあと、仮にセックスができるとしたら、手をつなぐぐらいのことは簡単にクリアできるはずだ。逆に言えば、手をつなぐことすらできなかったら、セックスなど夢のまた夢ではないか。要するに、ここで思い切って手をつないでも、僕には失うものは何もないのだ。

(P221)

女は、セックスする前、恐怖と不安を感じる。すぐに寝る軽い女だと思われる恐怖。セックスしたあとに、男が去ってしまうんじゃないか、という恐怖。誰でも家や車のような高い買い物を買うときに、後悔しないようによく考えてから決める。女もこの男とセックスしても、あとで後悔することになるんじゃないか、と不安になる。Sフェーズのテクノロジーは、女がセックスに対して抱いているこうした恐怖や不安を取り除き、内に秘められた欲望を解き放つように成功にデザインされていた。

女を家やホテルに誘うときは、適切な言い訳を用意してやる必要がある。「明日、返さないといけないDVDがあるんだけど、家でいっしょに見ない?」だとか、ペットを飼っていたらそれをエサに使ってもいいし、夜景のきれいなマンションに住んでいたら、それを口実にしてもいい。こうして、女はセックスの責任から逃れられる。最初のセックスは、あくまで交通事故のようなアクシデントとして起こらなければいけないのだ。そして、Cフェーズでは、自分の男としての価値を証明し、また、女に対する好意も効果的に伝えておかないといけない。これが十分じゃないと、Sフェーズへシフトさせようとするときに、大きな抵抗に遭遇し、うまくいかない。Sフェーズがうまくいかない原因のほとんどは、その前段階にあるのだ。

こうしてベッドの上まで無事に女を誘っても、ときに女は最終抵抗を示す。「会ってすぐにそんなことできない」だとか、「つきあってもいないのにエッチできない」などと言って、ドタンバになって女がセックスすることを拒否するわけだ。そうした最終抵抗には、「好きだ」と耳元で情熱的にささやくストレートな方法や、「わかった。確かに早すぎる。こんなことはやめよう」などと言って相手の女をいったん突き放すプッシュ&プル、キスを続けながら隙を見て、スカートの中に手を入れ性器を愛撫し、肉体的な快楽で女を発情させていまうようなやり方まで、突破するための無数の恋愛工学のテクノロジーが用意されていた。

(P314)

感想

これまで読んだり聞いたりした恋愛テクニックで、「とにかく褒めろ」だったり、相手の動作をミラーリングしろ、など聞いていました。

間違ってはいないのですが、大事なのは、それを行うタイミング、恋愛工学でいうフェーズで、それを無視したら全く効果のないテクニックだということがわかりました。

適切なフェーズで適切な行動をとる必要があることがわかりました。

ただ、この本は、ところどころで、前に書いてあったことと矛盾するような部分があり、混乱してしまうことがありました。

これは実践して、体得していくうちに、矛盾だと思っていたことが腑に落ちることを期待したいと思います。

ちなみに、実は恋愛工学は、アメリカで生まれたノウハウをベースに日本向けにローカライズしたものと言われています。恋愛工学の元ネタは、ミステリーという人が書いた以下の本です。

ミステリー (著), 公家シンジ (監修), 赤平三千男 (翻訳)

こちらも要約と書評しました。

ミステリーの口説きの経典|書評と評価!恋愛工学の元ネタ?

ミステリーの「口説きの経典」を読んだので、要約し最後に書評します。 引用の下に記載したNoはKindleでの位置No。文 ...

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